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【令和5年度下期】電験三種(第三種電気主任技術者試験)の問題と解答・解説
令和5年度下期(2024年3月24日実施)の電験三種、理論・電力・機械・法規の全問題と正解・解説です。問題は電気技術者試験センターが公表したものを掲載し、解説は当サイトで作成しています。
理論(A問題14問・B問題4問)
理論 問1 極板間が比誘電率rの誘電体で満たされている平行平板コンデンサに一定の直流電圧が加えられている。

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正解:(1)
電圧一定で誘電体が一様に満たされている場合、電界は E=V/d、電位分布も V と d だけで決まり、ε_r には依存しません。静電容量 C、エネルギー CV²/2、電荷 Q=CV は ε_r に比例します。誤っているのは a と b です。
理論 問2 次の文章は,帯電した導体球に関する記述である。

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正解:(1)
同符号の電荷なので静電力は反発力で、F=Q×3Q/(4πε₀d²)=3Q²/(4πε₀d²)。F/T=d/(2l) と F²+(mg)²=T² を整理すると k=16πε₀l²mg/(3Q²)。接触させると電荷は 2Q ずつになり、積が 3Q² から 4Q² に増えるので反発力が大きくなり、d は増加します。
理論 問3 次の文章は,強磁性体の応用に関する記述である。

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正解:(4)
強磁性体は透磁率が大きいので、磁束は通りやすい強磁性体の内部を通ります。中空の強磁性体で囲むと内部に外の磁界の影響がほとんど及ばず、これを磁気遮へいといいます。
理論 問4 図のように,透磁率0[H/m]の真空中に,無限に長い直線状導体Aと1辺a[m]の正方形のループ状導体Bが距離d[m]を隔てて置かれている。

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正解:(2)
A の電流は下向き、B の A に近い辺の電流は上向きで逆向きなので反発力(+x方向)、遠い辺は同じ向きなので吸引力(−x方向)が働きます。上下の辺の力は打ち消し合います。合力は μ₀I_AI_Ba/(2π)×{1/d−1/(a+d)}=μ₀I_AI_Ba²/{2πd(a+d)} の+x方向です。
理論 問5 100Vの直流電圧源に電流計を介して10Ωの抵抗と,50Ωの抵抗及び抵抗R[Ω]の並列回路が接続されている。電流計が5Aのときの抵抗Rの消費電力。

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正解:(5)
10 Ω の電圧降下は 5×10=50 V なので、並列部分の電圧は 50 V。50 Ω に 1 A 流れるので R には 4 A が流れ、消費電力は 50×4=200 W です。
理論 問6 図のような直流回路において,抵抗6の端子間電圧の大きさVの値[V]として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

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正解:(4)
6 Ω の上端の電位を V とすると、(21−V)/5+(14−V)/10=V/6。両辺を30倍すると 126−6V+42−3V=5V、V=12 V です。
理論 問7 抵抗R1,R2,r,切換スイッチS及び電流計の回路に100Vを加え,スイッチの切り換えによる電流計の指示値から抵抗rを求める。

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正解:(5)
S を開くと R₁+R₂=100÷2.0=50 Ω。②側では R₂ が短絡されて R₁=100÷5.0=20 Ω、よって R₂=30 Ω。①側では R₁+(R₂ と r の並列)=100÷2.5=40 Ω なので、30r/(30+r)=20、r=60 Ω です。
理論 問8 図のような交流回路において,電源の周波数を変化させたところ,共振時のインダクタンスLの端子電圧VLは314Vであった。

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正解:(2)
共振時は電流 I=1/0.5=2 A で、V_L=ωL×I=314 V。ωL=157 Ω、ω=157÷0.01=15 700 rad/s、f=15 700÷2π≒2 500 Hz=2.5 kHz です。
理論 問9 次式に示す電圧e[V]及び電流i[A]による電力の値[kW]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

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正解:(2)
電力は同じ周波数の成分どうしで求めます。基本波は ½×100×20×cos(π/6)≒866 W、第3調波は電圧と電流の位相差が π/3 なので ½×50×10√3×cos(π/3)≒217 W。合計は約 1 083 W≒1.08 kW です。
理論 問10 図のように,電圧E[V]の直流電源,スイッチS,R[]の抵抗及び静電容量C[F]のコンデンサからなる回路がある。

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正解:(5)
切り換えた瞬間の電流は i=−E/R で、R だけで決まり C には関係しません。「C の値に関係する」とした(5)が誤りです。時定数 RC は C に比例し、R が大きいほど放電は緩やかで、1時定数後に電圧は 0.368E になり、電流の向きが逆なので v_R は負になります。
理論 問11 FETの動作原理と,接合形FETの図記号に関する記述。

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正解:(1)
FET は、半導体中を移動する多数キャリアをゲート電圧で生じる電界によって制御する素子で、接合形と MOS 形があります。図はゲートの矢印が内向きなので、接合形の n チャネル FET です。
理論 問12 次の文章は,真空中における電子の運動に関する記述である。

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正解:(5)
電子は負の電荷なので、x 軸の負の向きの電界から正の向きに大きさ eE の力を受け、m₀a=eE です。等加速度運動なので、速度は時間の一次関数(v=at)、距離は二次関数(x=at²/2)、運動エネルギー ½m₀v² は時間の2乗で増えます。
理論 問13 図に示すように二つの増幅器を縦続接続した回路があり,増幅器1の電圧増幅度は10である。

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正解:(3)
全体の増幅度は 0.4 V÷0.4 mV=1 000 倍で 60 dB。増幅器1は 10 倍で 20 dB なので、増幅器2は 60−20=40 dB です。
理論 問14 固有の名称をもつSI組立単位の記号と,これと同じ内容を表す他の表し方の組合せとして,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

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正解:(5)
ウェーバ [Wb] は V·s と表します。「V/s」とした(5)が誤りです。
理論 問15 抵抗R[],誘導性リアクタンスX[]からなる平衡三相負荷(力率80%)に対称三相交流電源を接続した交流回路がある。

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(a) 正解:(3)
Y結線の相電圧は 210/√3 V、電流は 14/√3 A なので、1相のインピーダンスは 15 Ω。力率 0.8 なので R=12 Ω、X=15×0.6=9 Ω です。
(b) 正解:(4)
相電圧 200 V の電源の線間電圧は 200√3≒346 V で、Δ結線の各相負荷にはこれがかかります。相電流は 346÷15≒23.1 A、全消費電力は 3×23.1²×12≒19 200 W≒19.2 kW です。
理論 問16 図のように,電源E[V],負荷抵抗R[],内部抵抗Rv[k]の電圧計及び内部抵抗Ra[]の電流計を接続した回路がある。

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(a) 正解:(4)
電流計には負荷と同じ電流 I₁ が流れ、内部抵抗 R_a で I₁²R_a の電力を消費します。
(b) 正解:(5)
電圧計は電流計と負荷の直列部分の電圧を測るので、測定値は V₁I₁=I₁²(R+R_a)。真値 I₁²R に対する誤差率は R_a/R=4÷320≒1.25 %、最も近いのは 1.2 %です。
理論 問17 端子a−d間の合成静電容量を,Δ−Y変換を使って求める問題。 (選択問題)

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(a) 正解:(5)
コンデンサのΔ−Y変換では、等しい容量 C_Δ のΔは C_Y=3C_Δ のYと等価です。C=3×3=9.0 μF です。
(b) 正解:(3)
変換後、a から中心点までは「9 μF と 9 μF の直列(4.5 μF)」と「18 μF と 9 μF の直列(6 μF)」の並列で 10.5 μF。これに中心点−d 間の 9 μF が直列なので、C₀=10.5×9÷19.5≒4.8 μF です。
理論 問18 図1は,飽和領域で動作する接合形FETを用いた増幅回路を示し,図中のvi並びにvoはそれぞれ,入力と出力の小信号交流電圧[V]を表す。 (選択問題)

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(a) 正解:(4)
ゲートは R_G を通して 0 V なので、V_gs=−1.8 V にはソース電位を 1.8 V にすればよく、点 P のドレーン電流 1.8 mA から R_S=1.8÷1.8 mA=1 kΩ です。
(b) 正解:(1)
出力は電流源 g_m·v_i が R_D と R_L の並列(5×2.5÷7.5≒1.67 kΩ)に流れてできる電圧です。A_v=g_m×1.67 kΩ=6×10⁻³×1 667≒10 です。
電力(A問題14問・B問題3問)
電力 問1 次の文章は,水力発電の理論式に関する記述である。

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正解:(3)
基準面から静水面までの高さ H_g を総落差、水路や水圧管の摩擦によるエネルギー損失に相当する高さ h₁ を損失水頭、その差 H=H_g−h₁ を有効落差といいます。水車出力は P_w=ρgQHη_w=9.8QHη_w×10³ [W]、発電機出力は P=9.8QHη_wη_g×10³ [W] です。
電力 問2 定格出力1000MW・速度調定率5%のタービン発電機と,定格出力300MW・速度調定率3%の水車発電機のガバナフリー運転で,周波数が0.2Hz低下したときの出力。

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正解:(4)
周波数の低下率は 0.2/50=0.4 %。ガバナフリーでは出力の増加率=周波数低下率÷速度調定率なので、タービン発電機は 0.4/5×1 000=80 MW 増えて 880 MW、水車発電機は 0.4/3×300=40 MW 増えて 220 MW です。
電力 問3 次の文章は,汽力発電所の復水器に関する記述である。

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正解:(3)
復水器はタービンの排気蒸気を冷却して水に戻し回収する装置です。内部の真空度を保つことで、タービン入口と出口の蒸気の圧力差を大きくし、タービンの効率を高めています。
電力 問4 軽水炉で使用されている原子燃料に関する記述として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

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正解:(3)
軽水炉で使うウラン燃料は、ウラン235を3〜5 %程度に濃縮した低濃縮ウランです。「濃縮度90 %程度の高濃縮ウラン」とした(3)が誤りです。
電力 問5 分散型電源に関する記述として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

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正解:(5)
燃料電池は、水素と酸素の発熱反応(水の電気分解の逆反応)を利用して電気をつくります。「吸熱反応」とした(5)が誤りです。
電力 問6 変圧器のY−Y結線方式の特徴(中性点接地の利点,第三調波の問題とΔ結線の三次巻線)に関する記述。

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正解:(3)
Y−Y結線は中性点を接地できるので、異常電圧の抑制、絶縁レベルの低減、地絡時の保護リレーの確実な動作などの利点があります。一方、相電圧が第三調波を含むひずみ波形になり、中性点接地で第三調波電流が大地に流れて通信線に電磁誘導障害を起こすため、Δ結線の三次巻線を設けて解消します。
電力 問7 次の文章は,配電線路の電圧調整に関する記述である。

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正解:(3)
低圧配電線の力率改善は、負荷に近い低圧側で行う方が、線路を流れる無効電流が減る区間が長くなり効果が大きくなります。「上流の高圧配電線路に接続した方がよい」とした(3)が誤りです。
電力 問8 架空送電線路の構成要素に関する記述として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

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正解:(2)
トーショナルダンパは、着雪防止ではなく、電線のねじれ振動を抑えてギャロッピングを防ぐための器具です。(2)が誤りです。
電力 問9 次の文章は,送電線路における架空地線に関する記述である。

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正解:(1)
架空地線は鉄塔の上部に張った裸線で、架空地線と送電線を結ぶ直線と鉛直線のなす角 θ を遮へい角といいます。遮へい角が小さいほど直撃雷を防ぐ効果が大きく、鉄塔への直撃雷で鉄塔から送電線へ逆フラッシオーバが起こるのを防ぐため、鉄塔の接地抵抗を小さくします。
電力 問10 我が国の地中送電線路に関する記述として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

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正解:(3)
CVケーブルは誘電率と誘電正接が小さいので、OFケーブルより誘電体損が小さくなります。「OFケーブルの方が小さい」とした(3)が誤りです。
電力 問11 直流送電に関する記述として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

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正解:(3)
直流は電流が0になる点がないので、高電圧大電流の遮断は交流より難しくなります。「容易である」とした(3)が誤りです。
電力 問12 両端の高さが同じで径間距離250mの架空電線路があり,電線1m当たりの重量は20.0Nで,風圧荷重はないものとする。

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正解:(2)
たるみは D=WS²/(8T)=20.0×250²÷(8×40 000)≒3.9 m です。
電力 問13 単相2線式及び単相3線式の線路での電力損失について,次の問に答えよ。

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正解:(4)
単相2線式は電流 I の電線2本で、損失 2I²R₂。単相3線式は 200 V で同じ電力を送るので外線の電流は I/2、平衡負荷で中性線は0なので、損失は 2(I/2)²R₃。2(I/2)²R₃=(1/5)×2I²R₂ より R₃=0.8R₂、0.8倍です。
電力 問14 電線の導体に関する記述として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

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正解:(5)
硬銅線は引張強さが大きいため、架空送電線などの導体として広く使われています。「電線の導体として使われることはない」とした(5)が誤りです。
電力 問15 ある需要端の負荷に対し,水力発電所1か所と重油専焼汽力発電所1か所によって電力を供給する場合において,次の(a)及び(b)の問に答えよ。

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(a) 正解:(3)
有効落差は 200−7=193 m、最大出力は 9.8×20×193×0.85≒32 150 kW。設備利用率 60 %なので、年間発電電力量は 32 150×8 760×0.6≒169×10⁶ kW·h≒170 GW·h です。
(b) 正解:(3)
需要端の年間電力量は 100 MW×0.6×8 760 h=525.6 GW·h。水力の 169 GW·h を除いた約 356.6 GW·h を汽力で発電します。必要な熱量は 356.6×10⁶ kW·h×3 600÷0.4≒3.21×10¹² kJ、重油は 3.21×10¹²÷39 100≒82 000 kL です。
電力 問16 図のような系統において,昇圧用変圧器の容量は30MV・A,変圧比は11kV/33kV,百分率インピーダンスは自己容量基準で7.8%,計器用変流器(CT)の変流比は400A/5Aである。

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(a) 正解:(2)
10 MV·A・33 kV の基準電流は 10×10⁶÷(√3×33 000)≒175 A。短絡電流が 1 800 A なので、百分率インピーダンスは 175÷1 800×100≒9.7 % です。
(b) 正解:(4)
CT の二次電流は 1 800×5/400=22.5 A。タイムレバー3で 0.09 s に動作させるには、レバー10の特性で 0.09×10/3=0.3 s となる点、つまりタップ整定電流の5倍で動作させます。タップは 22.5÷5=4.5 A です。
電力 問17 図のような単相3線式配電線路がある。

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(a) 正解:(2)
上側の負荷 20 A のうち、太陽光の 15 A が A 側から入るので、変圧器から(ア)を流れるのは 5 A です。下側の負荷 15 A は太陽光の戻り電流 15 A と打ち消し合い、(ウ)は 0 A。中性線の(イ)には上下の負荷電流の差の分、5 A が流れます。
(b) 正解:(4)
変圧器側から見て、上側線の電圧降下 5×0.1=0.5 V、中性線の電圧降下 5×0.1=0.5 V で、中間点の上側−中性線間は 105−1.0=104 V。A 側の区間は太陽光の電流 15 A が中間点に向かって流れるので 15×0.1=1.5 V 高くなり、中性線の B 側区間は電流0です。V_AB=104+1.5=105.5 V です。
機械(A問題14問・B問題4問)
機械 問1 直流機の電機子反作用に関する記述として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

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正解:(2)
電機子反作用磁束は界磁磁束と直交する方向(交差磁化作用)に生じ、主磁束の分布をゆがめ、ブラシを移動すると減磁作用も生じます。「界磁磁束と同じ向き」とした(2)が誤りです。
機械 問2 界磁に永久磁石を用いた小形直流電動機に12Vを加え,無負荷3000min⁻¹で回転した。負荷を与えて電機子電流2A・損失3Wのときの回転数。

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正解:(2)
無負荷時は電機子電流がほぼ0なので、逆起電力は 12 V で 3 000 min⁻¹。2 A で銅損 3 W から電機子抵抗は 3÷2²=0.75 Ω。逆起電力は 12−2×0.75=10.5 V で、回転数は起電力に比例するので 3 000×10.5÷12=2 625 min⁻¹ です。
機械 問3 次の文章は,誘導機の速度制御に関する記述である。

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正解:(5)
誘導機の回転速度は n=120(1−s)f/p で、かご形ではVVVF電源装置による制御が広く使われます。ほかに、固定子巻線の接続を変えて極数を切り換える方法(効率はよいが段階的)や、一次電圧を変える方法があり、後者は安定な範囲を広くするため二次抵抗を大きくとるので銅損が大きくなります。巻線形では二次抵抗を調整し比例推移を利用します。
機械 問4 あるかご形三相誘導電動機を定格電圧でY-Δ始動したところ,始動トルクは60N・mであった。

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正解:(5)
Y−Δ始動の始動トルクは全電圧始動の 1/3 なので、全電圧始動トルクは 60×3=180 N·m。これが定格トルクの 240 %なので、定格トルクは 180÷2.4=75 N·m です。
機械 問5 円筒形三相同期電動機において,電動機の励磁電流を調整して,遅れ力率で運転しているものとする。

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正解:(3)
同期電動機では V̇=Ė+jx_sİ_M の関係で、jx_sİ_M は電流 İ_M より 90° 進んだ向きになります。電流が電圧より θ 遅れているとき、Ė の先端から V̇ の先端へ、İ_M に垂直な向きに jx_sİ_M が描かれる(3)の図が正しいです。
機械 問6 回転速度600min⁻¹で運転している極数10の同期発電機と並行運転する,極数8の同期発電機の回転速度。

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正解:(3)
10極・600 min⁻¹ の周波数は f=pn/120=10×600÷120=50 Hz。8極の発電機を 50 Hz で並行運転するには 120×50÷8=750 min⁻¹ で回します。
機械 問7 次の文章は,電気機器の損失に関する記述である。

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正解:(1)
コイルの電流と抵抗によるジュール熱は銅損です。鉄損は渦電流損とヒステリシス損に分けられ、渦電流損は積層鉄心で、ヒステリシス損は電磁鋼板で低減します。軸受摩擦や冷却ファンの空気抵抗による損失は機械損です。
機械 問8 変圧器の一次側(巻数N1)の諸量を二次側(巻数N2)に換算した場合の簡易等価回路の換算係数に関する記述として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

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正解:(5)
一次側を二次側に換算すると、電圧は 1/a 倍、電流は a 倍、インピーダンスは 1/a² 倍、励磁アドミタンスは a² 倍です。「励磁アドミタンスは 1/a² 倍」とした(5)が誤りです。
機械 問9 変圧器の規約効率を計算する場合,巻線の抵抗値を75℃の基準温度の値に補正する。

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正解:(3)
R₇₅=1.0×(235+75)÷(235+20)=310÷255≒1.22 Ω です。
機械 問10 電力変換装置では,各種のパワー半導体デバイスが使用されている。

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正解:(2)
サイリスタはいったんオンすればゲート電流を取り去っても順方向の電流は流れ続けますが、逆方向の電流は流せません。「逆方向の電流を流すことができる」とした(2)が誤りです。
機械 問11 電動機ではずみ車を加速して,運動エネルギーを蓄えることを考える。

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正解:(5)
毎秒の回転速度は n=N/60、角速度は ω=2πn、トルクは出力÷角速度で T=P/ω です。慣性モーメント I のはずみ車が角速度 ω₀ で回っているときの運動エネルギーは E=½Iω₀² です。
機械 問12 誘導加熱に関する記述として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

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正解:(4)
交番磁界の周波数が高いほど、表皮効果で電流は表面に集中するので、被加熱物の表面が加熱されやすくなります。「内部が加熱されやすい」とした(4)が誤りです。
機械 問13 図に示すようなフィードバック制御系がある。

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正解:(4)
閉ループ伝達関数は W=(K/(jωT))÷(1+K/(jωT))=1/(1+jωT/K)。低い周波数では 0 dB、折れ点角周波数 K/T から −20 dB/dec で下がる(4)のゲイン特性です。
機械 問14 入力信号がA,B及びC,出力信号がXの論理回路が次の真理値表を満たしているとき,Xの論理式として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

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正解:(5)
X=1 になるのは (A,B,C)=(0,0,0)、(0,0,1)、(0,1,0)、(1,0,0) のときです。Ā·B̄ は 000・001、B̄·C̄ は 000・100、C̄·Ā は 000・010 を表すので、X=Ā·B̄+B̄·C̄+C̄·Ā の(5)がすべてを満たします。
機械 問15 定格出力15kW,定格周波数60Hz,4極の三相誘導電動機があり,トルク一定の負荷を負って運転している。

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(a) 正解:(2)
4極・60 Hz の同期速度は 1 800 min⁻¹ で、滑りは (1 800−1 746)÷1 800=0.03。滑り周波数は 0.03×60=1.80 Hz です。
(b) 正解:(1)
滑り周波数 1.80 Hz は回転速度に換算すると 120×1.80÷4=54 min⁻¹ の差です。40 Hz の同期速度は 1 200 min⁻¹ なので、回転速度は 1 200−54=1 146 min⁻¹ です。
機械 問16 図1に示す降圧チョッパの回路は,電圧Eの直流電源,スイッチングする半導体デバイスS,ダイオードD,リアクトルL,及び抵抗Rの負荷から構成されている。

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(a) 正解:(1)
v_D=E の時刻 t₁ はスイッチ S がオンで、電流は電源から S・L・R を通る経路(A)を流れます。v_D=0 の時刻 t₂ は S がオフで、リアクトルの電流がダイオード D を通って還流する経路(B)を流れます。
(b) 正解:(2)
降圧チョッパの出力電圧の平均値は 0.5×100=50 V。電流の平均値は 50÷2=25.0 A です。
機械 問17 全光束15000lmの均等放射の点光源2個(高さ4m・間隔6m)による地面の水平面照度。 (選択問題)

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(a) 正解:(2)
均等放射の点光源の光度は I=15 000÷4π≒1 194 cd。直下 4 m の水平面照度は I/h²=1 194÷16≒75 lx です。
(b) 正解:(3)
C 点までの距離は √(4²+3²)=5 m、入射角の cosθ=4/5=0.8。1灯の水平面照度は 1 194×0.8÷25≒38.2 lx で、2灯では約 76 lx です。
機械 問18 図1は,調節計の演算回路などによく用いられるブロック線図を示す。 (選択問題)

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(a) 正解:(5)
C と R の直列回路で、R の電圧を取り出すので G₁=R/(R+1/(jωC))=jωCR/(1+jωCR) です。
(b) 正解:(3)
閉ループ伝達関数は G=K/(1+KG₁)。K が非常に大きいと G≒1/G₁=(1+jωCR)/(jωCR)=1+1/(jωCR) で、比例プラス積分要素になります。
法規(A問題10問・B問題3問)
法規 問1 次の文章は,「電気事業法施行規則」に基づく自家用電気工作物を設置する者が保安規程に定めるべき事項の一部に関しての記述である。

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正解:(4)
電気事業法施行規則第50条で保安規程に定める事項には、業務を管理する者の職務及び組織、従事する者に対する保安教育、保安のための巡視・点検及び検査、運転・操作、発電所等を相当期間停止する場合の保全の方法、災害その他非常の場合に採るべき措置、保安についての記録などがあります。
法規 問2 次の文章は,「電気工事業の業務の適正化に関する法律」に規定されている電気工事業者に関する記述である。

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正解:(3)
電気工事業法では、「登録電気工事業者」は経済産業大臣または都道府県知事の登録を受けて電気工事業を営む者、「通知電気工事業者」は経済産業大臣または都道府県知事に開始の通知を行って、電気工事士法に規定する自家用電気工作物のみに係る電気工事業を営む者です。
法規 問3 次の文章は,「電気設備技術基準」に関する記述である。

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正解:(4)
電気設備技術基準第5条では、電路は大地から絶縁しなければならないとしています。ただし構造上やむを得ない場合で危険のおそれがない場合、または混触による高電圧の侵入等の異常が発生した際の危険を回避するための接地その他の保安上必要な措置を講ずる場合は、この限りでないとされています。
法規 問4 「電気設備技術基準の解釈」に基づく,高圧の機械器具(これに附属する高圧電線であってケーブル以外のものを含む。

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正解:(2)
解釈第21条で、変電所等以外の場所に高圧の機械器具を施設できるのは、工場等の構内でさく・へい等を設けて表示する場合などです。周囲に「高圧用機械器具である旨の表示をする」だけで施設できるとした(2)が誤りです。
法規 問5 次の文章は,「電気設備技術基準」における(地中電線等による他の電線及び工作物への危険の防止)及び(地中電線路の保護)に関する記述である。

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正解:(2)
電気設備技術基準第30条・第47条では、地中電線などが他の電線等と接近または交差する場合は、故障時のアーク放電で他の電線等を損傷しないように施設すること(他の電線等の管理者の承諾を得た場合などを除く)、地中電線路のうち内部で作業が可能なものには防火措置を講じることを定めています。
法規 問6 架空電線路の支持物に,足場金具等を地表上1.8m未満に施設することができる場合として,不適切なもの。

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正解:(1)
解釈第53条で、足場金具等を地表上 1.8 m 未満に施設できるのは、内部に格納できる構造の場合、昇塔防止装置を施設する場合、さく・へい等で取扱者以外が立ち入らないようにした場合、人が容易に立ち入るおそれがない山地等に施設する場合です。「監視装置を施設する場合」は含まれないので(1)が不適切です。
法規 問7 「電気設備技術基準の解釈」に基づく分散型電源の系統連系設備に係る用語の定義に関する記述として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

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正解:(2)
解釈第220条では、自立運転は分散型電源が電力系統から解列された状態で、設置者の構内負荷にのみ電力を供給している状態をいいます。(2)が正しい記述です。単独運転は線路負荷に有効電力を供給している状態、逆充電は系統側へ向かう電力の流れではなく系統を充電する状態、受動的方式と能動的方式の説明は入れ替わっています。
法規 問8 次の文章は,「電気設備技術基準」における電気さくの施設の禁止に関する記述である。

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正解:(4)
電気設備技術基準第74条では、電気さくは感電または火災のおそれがないように施設する場合に限り認められます。解釈第192条では、人が見やすいよう適当な間隔で危険である旨を表示し、使用電圧 30 V以上の電源から供給を受ける場合で人が容易に立ち入る場所では、定格感度電流 15 mA以下・動作時間0.1秒以下の電流動作型漏電遮断器を施設します。
法規 問9 次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」に基づく,ライティングダクト工事による低圧屋内配線の施設に関する記述として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

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正解:(1)
解釈第165条では、ライティングダクトの支持点間の距離は 2 m以下とします。(1)が正しい記述です。造営材を貫通して施設してはならず、開口部は下に向け(人が触れないなどの条件を満たせば横向きも可)、人が容易に触れるおそれがある場所では漏電遮断器を施設し、ダクトは固定して施設します。
法規 問10 次の文章は,計器用変成器の変流器に関する記述である。

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正解:(4)
変流器は、定格負担の範囲内なら二次側の抵抗値によらず変流比はほぼ一定です。「二次側の抵抗値により変流比は変化する」とした(4)が誤りです。
法規 問11 図は,線間電圧V[V],周波数f[Hz]の中性点非接地方式の三相3線式高圧配電線路及びある需要設備の高圧地絡保護システムを簡易に示した単線図である。

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(a) 正解:(4)
1線完全地絡では、健全2相の対地静電容量を通じて電流が流れ、地絡電流は I_g=3ωC·V/√3=√3ωCV(C は1相分)。高圧配電線と需要設備の両方が寄与するので C=C₁+C₂、I_g=√3×2πfV(C₁+C₂)=2√3Vπf(C₁+C₂) です。
(b) 正解:(2)
I_g=2√3×6 600×π×60×(2.3+0.02)×10⁻⁶≒10.0 A。需要設備側には C₂ の割合で分流するので、10.0×0.02÷2.32≒0.086 A=86 mA です。
法規 問12 三相3線式の高圧電路に300kW,遅れ力率0.6の三相負荷が接続されている。

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(a) 正解:(5)
直列リアクトルはコンデンサと逆向きの電圧を受け持つので、コンデンサの端子電圧は V_C=V×X_C/(X_C−X_L)=6 600÷(1−0.06)≒7 021 V です。
(b) 正解:(3)
改善前の無効電力は 300÷0.6×0.8=400 kvar、改善後は 300÷0.8×0.6=225 kvar なので、設備で 175 kvar を補償します。コンデンサ SC 自体の容量は設備出力の 1/0.94 倍で、175÷0.94≒186 kvar です。
法規 問13 電気工作物に起因する供給支障事故(波及事故)の報告と,保護協調に関する記述。

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(a) 正解:(5)
電気事業法第39条では、事業用電気工作物の損壊で一般送配電事業者等の電気の供給に著しい支障を及ぼさないことを求めています。電気関係報告規則では、自家用電気工作物を設置する者は、電圧 3 000 V以上の自家用電気工作物の破損や誤操作などで一般送配電事業者等に供給支障を発生させた場合(波及事故)に報告します。図では、保安上の責任分界点より需要家側の事故点2または3が対象です。
(b) 正解:(4)
事故点直近上位の遮断器だけが動作し、他は動作しないようにすることを保護協調といいます。過電流では、需要家の遮断器Bが変電所の遮断器Aより先に動作するよう、下側の曲線2になります。地絡でも同様に曲線4で、責任分界点の内外を判別するには地絡方向継電器を使います。
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出典:令和5年度下期 第三種電気主任技術者試験(一般財団法人電気技術者試験センター)